2024年5月3日(祝・金)、第16回目「市川荷風忌」が開催されます。
永井荷風小説 『吾妻橋』
戦後浅草が舞台で、主人公は「道子」という20代後半の女性。隅田川に架かる、吾妻橋に毎晩立って客を引き、身を売っています。道子はある時ふと、母の墓を建てたいと思った。空襲で亡くした父親と共に、両親の墓を建てたい。
/ 道子はふと松戸の寺に葬られた母親の事を思い起した。その当時は小岩の盛り場に働いていたため、主人持の身の自由がきかず、暇を貰ってやっと葬式に行ったばかり。それから四、五年たった今日、母親の墓は在るのか無いのかわからないと思うと、何やら急に見定めて置きたい気がして、道子は敷いた夜具もそのままにして、飯も食わず、明けた窓を閉めると共に、再び外へ出た。(本文より)
出演:おとがたり https://www.otogatari.net
長浜奈津子(朗読)喜多直毅(ヴァイオリン)
お申し込み方法
専用フォームからお申し込みができます。入場無料、人数が多い場合は抽選になります。
第16回目「市川荷風忌」 お申込み専用フォーム
こちらのリンク先からお申し込み可能です。
「市川荷風忌」とは
「市川荷風忌」は毎年、市川市文学ミュージアムで5月に開催されます。荷風の終焉の地は市川市、本八幡。大黒屋という料理屋さんで、毎日お銚子一本とカツ丼を食したそうです。私も何度かここで食事をしましたが、今は市民学舎となっています。
ここ近年、長浜奈津子は、ヴァイオリニスト喜多直毅さんとの朗読ユニット”おとがたり”で、永井荷風作品の朗読上演させて頂いています。
プログラムは、永井荷風についての講演があり、次に、おとがたりでの永井荷風作品の上演があります。
永井荷風の散歩世界
今年の講演は、佐野仁美氏による講座は「永井荷風と音楽 -菅原明朗との交流を中心に-」荷風に頼まれて、浅草の踊り子の楽屋へ連れていったのは、菅原明朗だったと聞きます。
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